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12・24裁判報告集会

 残業代未払裁判が久しぶりに公開(弁論)で行われる。ということで皆様には裁判傍聴とその後の報告集会への参加を呼びかけていました。  しかし、12月24日当日の朝9時頃、突然裁判所から「裁判官がインフルエンザにかかったので、今日の弁論は延期に…」という旨の連絡が入りました(霜越弁護士が連絡を受けた時にはすでに新幹線に乗っていました)。    「こんな事ってあるの?傍聴のために仕事休んだのに!!」とこぼしながら裁判所に向かいます(霜越弁護士は「私は初めての経験です」と語っていました)。集合時間の12時半には何名もの方が裁判所に来てくださいました。その方々に裁判所からの連絡をお伝えし、報告集会は予定通り行う旨の案内を行いました。  裁判所にはその日の裁判の予定が張り出されていますが、「中止」「延期」などの記載は一切なし。 私たちが裁判所内で案内をしなければ、事情を知らない方は鍵のかかった法廷前で立ち尽くすしかありません。「不親切すぎる!!中止や延期の案内くらいは出すべきだろう!!」と裁判所に抗議しても、キョトンとした表情で「検討します」という返事。  この日の弁論は証人申請についてでしたが、年明けに持ち越されてしまいました。  弁護士のお二人ともがいわきに来てくださったので「裁判報告集会」は予定通り行いました。 弁護士のお二人からは「合議制なので裁判官がひとりでも欠けたら裁判ができない」と今日の事態の説明があり、「証人申請が認められれば、証人尋問のあと判決へと向かう。認められなければ結審ということもありえる」と今後の状況につて語られました。  次にいわきオールへの申し入れ行動といわきオールの反応について、いわき自由労組から報告がありました。報告を行ったいわき自由労組と、11・30に駆けつてくれたふくしま連帯ユニオン・宮城合同労組からは「いわきオールは労災認定をうけても『時間外労働はなかった』とマスコミにコメントしている。行政決定を受けているのにその発言は許せない。裁判をしながらでもそのことに抗議するのは当たり前だ」。「いわきオールは申し入れ行動について『女性従業員が恐怖を覚えた』などと主張している。遺族と組合を分断しようとしているし、加害者が被害者の如く振舞おうとしている。」「過労死事件で労組が自主交渉を行い勝利和解した『ワタミ事件』の

いわきオールへの反論

 いわきオールの代理人新妻弁護士から、12月4日付でFAXが届きました。11月30日の申し入れ行動の主体となった、いわき自由労働組合宛です。  「ご連絡」というFAX文書は ①申し入れ書の交付、交渉、協議その他の連絡はいわきオールではなく代理人弁護士に行うこと。 ②亡くなった猪狩忠昭さんは組合員ではないので労組との団体交渉に応じることはできない。 ③予告も事前連絡もなく、事業所前での街宣行為を行ったことは大変遺憾である。事業所にいた女性事務員が恐怖を覚えたとのこと。 という旨でありました。 はて?あの時、事務員さんはとても丁寧に「社長はもうすぐ帰ってくるので、お待ちください」と対応してくれて恐怖を覚えているようには見えなかったが…。じゃあ弁護士さんからの指摘のように次は予告して行くか、そしたら社長はちゃんと待っていて申し入れ書を受け取ってくれるのかしら、などと考えてました。  するといわきオールは裁判の準備書面に、申し入れ行動やその後のポスティングについて「原告においては、訴外労働組合が今後再び同様又は類似の活動を行わないよう、訴外労働組合の関係者を充分指導していただくよう改めて要請する。」等という文言まで入れてきました。  それ、裁判の論点と外れていない?と思うので、そのことを法廷でどうこう言うつもりはありません。(このブログやFacebookを見てくれているんだなぁとは思いましたが、悲しいことにこのブログを準備書面では「訴外労働組合のHP」としています。このブログは「福島第一原発過労死責任を追及する会」のものです。ちゃんと読んでね!!)  というわけで法廷でこのことに反論するつもりはありません。しかし、社前行動や申し入れ・ポスティングなどの行動を否定されたら労働組合はその存在意義を失います。黙っているわけにはいきません。  いわき自由労組は全国一般労働組合全国協議会との連名で以下の文書をいわきオールと代理人弁護士事務所に送付しました。 ========================================================================== 2019 年 12 月26日 いわきオール株式会社 代表取締役 馬目 信一 殿 同 代理人 弁 護 士 新妻 弘道 殿

12・24 いわきオール残業代未払い裁判傍聴と報告集会への参加を呼びかけます!!

いわきオール残業代未払い裁判が新たな局面に入ります。これまで 12 回の弁論などが行われ、いわきオールは和解を提案してきました。しかし、和解案は私たちが主張する未払い賃金の総額を大きく下回る額であり、何よりも遺族の願いである謝罪の言葉もありませんでした。 いわきオール前での抗議行動( 11 月 30 日) 裁判所での数度の和解交渉の後、遺族は和解を拒否し、裁判闘争を継続する意志を固めました。裁判は証人尋問そして判決へと向かいます。 12 月 24 日の裁判は久しぶりの弁論形式(公開)で行われます。裁判傍聴と報告集会への結集を呼びかけます。勝利判決を勝ち取るためには裁判所を厳しく注目する闘いも必要です。損害賠償裁判ともども、引き続き多くの方の支援をお願いします。いわきオール・東京電力・宇徳を包囲する闘いを強化していきましょう !! 12月24日(火) 福島地方裁判所いわき支部(いわき市平字八幡小路41) 12:30~アピール行動(裁判所前集合) 13:30~裁判傍聴 裁判報告集会(同日) 14:30~いわき労働福祉会館(いわき市平堂ノ前22)  弁護団・原告(遺族)からの発言ほか。

いわきオール周辺ポスティング

 12月8日、天気もよく気温も穏やか。5名でいわきオール社屋周辺(いわき市小名浜玉川~いわき市小名浜住吉)にポスティングに出かけました。  私(報告者)はいわきオール周辺を担当しました。いわきオール周辺には思ったよりアパートや集合住宅が多く、用意した500枚のチラシはあっという間になくなりました。 せっかくなのでオールのポストにも、と思っていわきオールに向かいました。しかし…オールにはポストがありませんでした…。「嘘だろ…」と呟きながら社屋を3週してみましたがポストを見つけることができませんでした(警備会社の物々しいセキュリティだけが目に付きました)。 「いったい休みの日の郵便物はどうしているんだろう…?」と首をかしげながら、社長の似顔絵がイラストされた看板を眺めポスティングを終えました。  ポストがなくても、いわきオールを地域で包囲していきましょう!!

11・30 裁判報告集会

 いわきオールへの抗議行動を終えたあと、小名浜公民館に移動。昼食をはさんで裁判報告集会に移りました。  報告集会への参加者は最終的に23名でした。  まず斎藤弁護士から残業代未払裁判について「長時間労働が原因で猪狩さんは亡くなった。 労基署がそう判断したから労災が認められた。オールの『長時間労働をさせていない』という主張は崩れ去っている。」、「企業は従業員の健康を守らなければならない。働かせる側は従業員の命を奪われないようにする義務がある。いわきオールは労働時間を管理する能力があるのにそれを怠った。」と、移動やミーティングの時間を労働時間として認めようとしないオールの主張の稚拙さを明らかにされました。 損倍裁判については「イチエフ救急救命体制を問う裁判。高い放射線という特殊環境のための装備で、体や精神に負荷がかかる。そのための医療・救急体制は万全でなければならないが、万全であったのか。これは猪狩さんだけの問題ではない。」と裁判の意義を確認。また損倍裁判のなかの東電記者会見について「労災認定の手続きのなかで、現場での労働で体調を悪化させたことが明らかになった。なのに東電は『現場での労働と関係ない』という記者発表をした。東電の責任逃れという体質が明らかになった。」と東電を激しく非難しました。  霜越弁護士は裁判の流れについて説明してくれました。  「残業代未払裁判の争点としては、始業・終業はいつなのか。我々はタイムカードを押した時間だと考えているが、オールは『タイムカードを押してから移動時間があった。』『帰社してからも仕事をしていない時間があった。』と主張している。しかし、時間管理は経営者の責任である。タイムカード以外にも管理の方法はあるのにそれを怠った。休憩時間も然り。」とオールの責任を明らかにしながらも、「イチエフ危険手当を(残業代計算の)基礎賃金に入れるかかどうかは、裁判所の判断しだい」と予断を許さない状況であることを説明されました。 損倍裁判については「忠昭さんと一緒にいた労働者3名が、3名とも携帯を持たされていなかった。その不備を追及したい。東電は『作業員全員に携帯を持たすのは不合理』と主張している。イチエフという特殊性や、猪狩さん以外にも事故が多く起こっているにも関わらず『経済的合理性を主張するのはおかしい』と追求して行く。」と発言

いわきオールへの申し入れ書

写真では見にくいので全文をアップします。ご遺族の個人名をぼかすなど実際に手渡したものに修正を加えています。 以下、11月30日にいわきオールへ手渡した申し入れ書です。 -ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 2019 年 11月30日 福島県いわき市小名浜住吉字飯塚58-1 いわきオール株式会社 代表取締役 馬目  信一  様         東京都港区芝2丁目8-13      全国一般労働組合全国協議会     中央執行委員長 平賀 雄次郎    福島県いわき市小名浜大原字堀米44-7      全国 一般いわき自由労働組合      執行委員長    鈴木 裕 申し入れ書 通知しているように、貴社で勤務していた故猪狩忠昭氏のご遺族である妻の猪狩●●氏は、当労働組合の組合員です。また、故猪狩忠昭氏の労働債権の相続人です。 故猪狩忠昭氏が、2017年10月26日に福島第一原発構内で倒れ「致死性不整脈」で死亡した件につき、いわき労働基準監督署は、業務に起因する死亡(労働災害)と認定しました。過重な長時間労働が原因である、つまり過労死であると認定したと推定されます。 本件について「死に至らしめた責任」を第一義的に負うのは、雇用者企業代表である貴職であることは言うまでもありません。 ご遺族は当然にも「誠意ある謝罪」を貴職に求めています。 しかし、貴職は「コメントできない」とか「長時間労働とは考えていない」等の発言を繰り返し、ご遺族を更に傷つけています。また直接に遺族を含む当方と会うことを拒否するという不誠実な態度に終始しています。 したがって、当労働組合は貴職に対し下記のように申し入れます。 記 1.「①労働災害死亡について、②労働基準法違反について」を議題とし、貴職が必ず出席する団体交渉を開催すること。 2.少なくとも、ご遺族との直接面談の場を設け「説明責任」を行うこと。貴職又は貴社は「丁寧に説明していきたい」との発言を行っているのであり実行すること。 3.本申し入れに対し、必ず当方にご連絡い

11・30 いわきオール申し入れ行動の報告

すでに、参加された方が個人のFacebookなどに丁寧な報告記事を書いてくださっています。「追及する会」としても報告を上げなければと思いながらも遅くなりました。 11月30日の報告です。 午前中はいわきオールへの申し入れ行動を行いました。 10 数名の方が集まって下さり、代表団 4 名がいわきオールへ。残りは 6 号バイパス沿いで抗議行動を行いました。 代表団が申し入れに来た旨を伝えると、いわきオールの事務員さんが「社長はもうすぐ帰ってきます」と仰るので、しばらくマイクアピールをしながら待機。すると事務員さんが「すみません。やっぱり社長は帰ってきません」 ( 笑 ) 。 横断幕を広げ、遠方から駆けつけてくれた全国一般労働組合全国協議会や全労協(全国労働組合連絡協議会)、ふくしま連帯ユニオン、東京労働安全衛生センターの仲間からの連帯のアピール、そして個人で三春や茨城から駆けつけて下さった方からのアピールを受けていきました。 おそらく社長からの指示があったのでしょう、部長の N さんが慌てて戻ってきて「申し入れ書とその趣旨を必ず社長に伝えます」と返答しながら申し入れ書を受け取ったので、では引き上げようかと思っていると、パトカーが一台、また一台と五月雨式にやって来て「通報があったんですが…」「責任者の方は…」と言葉使いは丁寧だが抗議行動に介入しようとしてくる。最終的にはパトカー 4 台とバン1台、 11 名の制服警官がオールの前でウロウロする有様。 恐らく社長が事務員さんに通報させたのでしょう。しかし、かえって抗議行動に注目が集まる。横断幕を持っていた仲間からは「バイパスを通った車の運転手が、横断幕を見てガッツポーズしてみせたぜ!」。参加者も口々にマイクで「警察を呼ぶような態度をとるなら、私たちは何度でも抗議に来ます !! 」と叫び、寒風を吹き飛ばす熱の入った抗議行動になりました。 参加してくださった皆さん、寒い中お疲れ様でした。またやりましょう !!

この間の取り組み~①三回忌

三回忌 11・30の行動呼びかけが随分と久しぶりの投稿になりました。 夏以降、何もしていなかった訳ではありません(笑)。簡単に、夏以降の取り組みを報告したいと思います。 10月26日は猪狩忠昭さんの三回忌でした。 昨年の一周忌は、遺族の方と支援者10数名でささやかな集まりの場を持ちましたが、今年は台風被害のこともあって集まりは中止にして、遺族のお墓参りに同行しました。 「あれ!?先週来た時には無かったのに」。墓前で手を合わせていたA(忠昭さんのお連れ合い)さんが呟きます。聞けば、先週(10月19日)に親戚一同と三回忌の集まりを持ったそうですが、その時には無かったものが墓前に供えられているとのこと。 墓石の隅には缶ビールとペットボトルのコーヒーがお供えされていました。 「どなたかが、来ていただいてお供えくださったんですね。友人の方でしょうか、同僚の方でしょうか、イチエフで一緒に働いた方でしょうか…?」 私たちは生前の猪狩忠昭さんを知りませんが、このAさんの言葉の中に人々に慕われる忠昭さんの生前の姿を見出したのでした。 「11月30日に、いわきオールへの申し入れ行動を行います。労働組合としてやるべきことをやってきます。」と、心の中で忠昭さんに語りかけながら、墓前で手を合わせてきました。 皆様、11月30日の社前行動と集会へのご参集をよろしくお願いします。

11・30 いわきオールへの申し入れ行動・裁判報告集会への参加を呼びかけます!!

2017 年 10 月 26 日、福島第一原発構内の車両整備工場で働いていた猪狩忠昭さん( 57 歳)が防護服のまま倒れ、帰らぬ人となりました。死因は致死性不整脈でした。 猪狩さんは、亡くなる直前の半年間で 100 時間を超える時間外労働を強いられていたことが分かり、遺族の奮闘によって労基署は長時間労働による過労死が原因とする労災を認定しました。しかし雇用主である、いわきオール、元請の宇徳、東京電力から遺族に謝罪の言葉はなく、話し合いも拒否したままです。 猪狩さんは、亡くなる直前の半年間で100時間を超える時間外労働を強いられていたことが分かり、遺族の奮闘によって労基署は長時間労働による過労死が原因とする労災を認定しました。しかし雇用主である、いわきオール、元請の宇徳、東京電力から遺族に謝罪の言葉はなく、話し合いも拒否したままです。 いわきオールは時間外手当(残業代)の支払いを求める裁判でも、猪狩さんが早朝4時半から夕方18時まで作業をしていた実態をタイムカード等で知りながら「社用車運転・修理車両の納品、ミーティング・防護服の装着に至るまで、いずれも労働時間ではない」と主張し、時間外手当の適正な支払いを拒否しています。 2019年2月、遺族が原告となっていわきオール、宇徳、東京電力に対して損害賠償を求める裁判を起こしました。長時間労働を放置し時間管理を怠ったこと、整備工場内に電話も設置せず携帯電話を持った人間を配置するなど速やかに適正な診察を受けさせる体制を構築することを怠ったこと、死亡当日の記者会見において「労災、過労死ではない」と発表したことに対しての損害賠償を求める裁判です。 いわきオールは時間外労働の存在を否定し、宇徳は猪狩さんが早朝に納品作業をしていたことを知りながらもなんの関係もないという態度をとり続けています。救急体制、記者会見の問題も東電・宇徳は責任を認めようとしていません。 私たちは、いわきオール・宇徳・東京電力の責任逃れと居直りを許さず、法廷内外での取り組みを強化していきます。裁判報告集会といわきオールへの申し入れ行動にご参集ください。 11月

5・19集会 弁護団の発言

 ●齊藤正俊弁護士 発言の冒頭に齊藤弁護士は「私の座っている席の目の前に猪狩忠明さんの写真が置いてあり『弁護士、頑張れよ!』と言われているような気がしています。なんとしても負けられない訴訟であると考えています。訴訟の中で弁護団が頑張るというのはもちろんですが、裁判官に下手な判決を下させないという市民の強い監視の目。被告となっている会社に対して、解決に向けた誠実な態度を示せという幅広い運動が同時に必要です。」と発言され訴訟と並行して大衆運動の必要を説きながら、この2件の裁判の意義について語られました。 ■未払賃金請求裁判について いわきオールが忠明さんにほんのわずかな時間外賃金しか払っていないが、2年分の未払い時間外賃金を払えという訴訟。 朝の4時半から夕方6時過ぎまで働いていた。まともに時間外手当が払われていれば、かなりの額になるがいわきオールは払っていない。 猪狩さんはほとんどをサービス残業として働いていたことになる。正当な時間外手当を支払わせることで、様々なサービス残業を強いられて苦しんでいる方への励みになるはずだ。眠っているサービス残業を掘り起こす意義がある。 ■損害賠償請求裁判について 『いわきオール / 宇徳への安全配慮義務違反に対する損賠請求』 長時間労働によって忠昭さんは亡くなった。その責任はどこにあるのか。 労働者は労働力を提供するが、自分の命や健康まで会社に捧げるわけではない。忠昭さんだって死を賭けてまで長時間労働をするなんてことは考えてなかったはずだ。 いわきオールは長時間労働をさせたという意識があまりない。自分に立場を置き換えるような感覚がないと事業主はどんどん鈍感になる。もっと安全に、命に配慮する社会でなくてはならない。そのための訴訟でもある。 いわきオールだけでない。元請・宇徳も同様である。作業環境や装備がどういうものであったのか熟知している。作業環境や安全の配慮を怠ってきた。 忠昭さんの長時間労働によって死という最悪の結果を生んだ。その責任を明らかにすることで、これからの安全や健康に配慮させるという意義もある。 『東電 / 宇徳に対する賠償請求』 忠昭さんが倒れた時、 ER (救急救命室)に連絡するすべがなかった。イチエフという環境の中で携帯が持ち込

集会報告

遅くなりましたが5月の「福島第一原発過労死責任を追及する会結成 遺族を支援し共に闘う大集会」 の報告をアップします。 弁護団の発言と、ご遺族の発言は別にアップします。 5月 19 日、いわき市労働福祉会館で「福島第一原発過労死責任を追及する会結成 遺族を支援し共に闘う大集会」が約 70 名の参加で開催されました。 冒頭、呼びかけ人の 1 人でもあり「フクシマ原発労働者相談センター」の狩野代表から、開会の挨拶と取り組みの経過報告が行われました。狩野さんは「(ご遺族が)事実関係の資料をほんとうに細かく調べて集めてくれた。その労力には本当に頭が下がる。それが労災認定につながった」とご遺族の奮闘に敬意を表しながら、これまでの相談事例を紹介。「賃金未払、危険手当未払などが多かったが、過労死の相談は初めてだった。この裁判が二度と過労死を起こさせない闘いになる」と取り組みの意義を述べてくれました。 次にやはり呼びかけ人である「東京労働安全衛生センター」の飯田事務局長から労災を勝ち取った経緯の説明がありました。(労災についての詳しい経緯はブログ 「事件の概要と労働実態」 をご覧下さい。 https://investigation1026.blogspot.com/2019/04/blog-post_0.html ) 飯田さんは、「遺族のおふたりは悲しみや怒りを胸に秘めながら、遺族の立場で医師や同僚やほかの下請け労働者から話を聞いてこられた。こうした並々ならぬご遺族の努力と真相を解明したいという思いを受け止め、どうやって労災を認めさせるかが課題でした。」という思いを語り、「(労基署は)いわきオールからイチエフへの移動を『出張である』と言い始めた。」「移動を場合によっては労働時間として認めるが、過労死の認定基準における過重負荷としては認めないという主張をし始めた。『こんな屁理屈を認めるわけには行かない』と意見書を提出し労災として認めさせた」と労災申請の報告を行ってくれました。 その後弁護団のお二人から裁判の意義と経過報告を行ってもらい、休憩ののち Google Earth を使っての猪狩さんの労働実態の説明、ご遺族のおふたりの発言へとプログラムは移りました。(弁護団の報告とご遺族おふたりの報告は別掲します。) 集会の後半に、全国一般いわき自由労組の桂

東京新聞、「東電『知らぬ存ぜぬ』」

東京新聞が5月23日の意見陳述について記事を書いてくださりました。ご覧ください。

遺族の思い②

 3月25日の損害賠償裁判第一回口頭弁論のあとに、支援者を含めて記者会見と報告集会を行いました。その場でのご遺族おふたりの発言をメモ書きからおこしました。  ご遺族を支え、ともに闘うためにご支援をよろしくお願いします。  Aさん(猪狩忠昭さんのお連れ合い)  夫には、ずっと一緒に働いた仲間がいます。いまも彼らのことを心配していると思います。  ほかの会社2社、3名の整備士もいます。ほかでは考えられないくらい労働環境ですが、みんなとても絆が強かったと聞いていました。  携帯に写真を残したのは危険を感じていたからだと思います。でも家族には話さなかった。  でも、同級生や友人と(原発に向かう)バスですれ違う、と話してくれたことがあります。構内ですれ違った時は「頑張れよ」「気をつけろよ」と声を掛け合ってたって。  作業員みんなの環境改善を求めていきたいと思います。  Iさん(忠昭さんお連れ合いの妹さん)  義兄のことは「ターちゃん」って呼んでいました。ターちゃんが倒れたって連絡を受けて高野病院に向かう途中、走馬灯のように思い出が蘇りました。  姉が到着するまで2時間くらいの間、真っ青な顔の遺体に話しかけ続けました。  病院には上の会社の人もいましたが、大切な人を失った悲しみではなく「困ったなぁ」「どうすっかなぁ」という話をしていました。  (後日)東電の記者発表を動画で見ました。どの記者がどんな質問をしてくれたのか一生懸命メモをとりました。私たちの知りたいことをずっと質問してくれる記者さんたちが何人もいました。   遺影を手にいわき地裁へ入廷するご遺族のお二人

遺族の思い①

 2019年3月25日に行われた損害賠償裁判の第一回口頭弁論での原告(猪狩忠昭さんご遺族)の意見陳述です。5月19日の集会と第二回口頭弁論(5月23日)にむけて、ご遺族の思いをアップしていきたいと思います。 以下 昨年10月16日、夫の命日10日前に、労災認定の連絡を受けました。 夫が亡くなってからの一年間、沢山の方々のご協力により数々の聞き取りと調査などの結果、長時間労働が認められました。 しかし、私共の調査聞き取りから、亡くなった当日の状況に、隠蔽の疑惑があります。 当時、宇徳の関係者及び同僚整備士より、当日の時系列での状況を聞いていた内容と、医師らのカルテの内容の相違や、警察の事情聴取に、現場にいて関わった人全員がなぜ受けなかったのかなど、まだまだ多くの不信があります。 夫の死亡原因が長時間労働だけではない事を明らかににする為、人命よりも利益を優先する企業に対して、真実の追求と夫の名誉の為、今回提訴に至りました。 死亡当日の事実、隠蔽を裁判を通して明らかにして下さい。 当日夫に携わった方全員の証言を求めます。 また、労災認定を受けても尚、企業側は当初からの「認識が違う、コメントする立場にない」などと、一貫して不誠実な対応を変えません。非人道的な発言、対応を許せません。 夫の遺品の携帯に残された写真から、私達家族が知り得なかった、日々の作業の過酷さや、証拠と成りうる資料などが、沢山ありました。 しかし、あらゆる証拠を携帯に残して亡くなった夫は、本当は家族に話したかった事や、不測の事態を覚悟していたのではないか?何かあれば頼むぞ、と言っている様に感じてなりません。 夫が亡くなってから、整備士、作業員同士の絆や、他社からの引き抜きの話を断っていたなどを耳にして、夫は原発事故収束作業に携わる事に誇りを持って、惜しげも無く技術を提供し働いていた事が想像出来ました。 今現在も 4,000 人以上の作業員の方が、被ばくと言うリスクを背負って作業に従事しております。命を削って働いています。彼らがいなければ、収束はあり得ません。 原発作業員の労働環境、賃金の改善、危険手当の完全支給、救急医療措置、放射線被ばく管理、安全確保、健康管理、生活保障、雇用条件の是正そして、これまで尊い命を落とされた方々の再調査を強