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11・30 いわきオールへの申し入れ行動・裁判報告集会への参加を呼びかけます!!







20171026日、福島第一原発構内の車両整備工場で働いていた猪狩忠昭さん(57歳)が防護服のまま倒れ、帰らぬ人となりました。死因は致死性不整脈でした。


猪狩さんは、亡くなる直前の半年間で100時間を超える時間外労働を強いられていたことが分かり、遺族の奮闘によって労基署は長時間労働による過労死が原因とする労災を認定しました。しかし雇用主である、いわきオール、元請の宇徳、東京電力から遺族に謝罪の言葉はなく、話し合いも拒否したままです。


猪狩さんは、亡くなる直前の半年間で100時間を超える時間外労働を強いられていたことが分かり、遺族の奮闘によって労基署は長時間労働による過労死が原因とする労災を認定しました。しかし雇用主である、いわきオール、元請の宇徳、東京電力から遺族に謝罪の言葉はなく、話し合いも拒否したままです。
いわきオールは時間外手当(残業代)の支払いを求める裁判でも、猪狩さんが早朝4時半から夕方18時まで作業をしていた実態をタイムカード等で知りながら「社用車運転・修理車両の納品、ミーティング・防護服の装着に至るまで、いずれも労働時間ではない」と主張し、時間外手当の適正な支払いを拒否しています。
2019年2月、遺族が原告となっていわきオール、宇徳、東京電力に対して損害賠償を求める裁判を起こしました。長時間労働を放置し時間管理を怠ったこと、整備工場内に電話も設置せず携帯電話を持った人間を配置するなど速やかに適正な診察を受けさせる体制を構築することを怠ったこと、死亡当日の記者会見において「労災、過労死ではない」と発表したことに対しての損害賠償を求める裁判です。
いわきオールは時間外労働の存在を否定し、宇徳は猪狩さんが早朝に納品作業をしていたことを知りながらもなんの関係もないという態度をとり続けています。救急体制、記者会見の問題も東電・宇徳は責任を認めようとしていません。
私たちは、いわきオール・宇徳・東京電力の責任逃れと居直りを許さず、法廷内外での取り組みを強化していきます。裁判報告集会といわきオールへの申し入れ行動にご参集ください。

11月30日(土)

「いわきオール申し入れ行動」
11:30~ 小名浜公民館集合
12:10頃 いわきオールへの申し入れ行動

同日午後から「裁判報告集会」

14:00~いわき市小名浜公民館講義室(小名浜市民館の隣です。お間違いなく)
プログラム:弁護団(斎藤弁護士、霜越弁護士)の報告、遺族からのアピール、特別報告ほか。

呼びかけ:福島第一原発過労死責任を追及する会・全国一般労働組合全国協議会いわき自由労働組合


なお、行動・裁判報告集会に参加できない方からの連帯メッセージも同時に募集しています。連帯メッセージを寄せてくださる方は、11月23日までに、お名前・連絡先を明記の上、FAX:0246‐54‐1789(いわき自由労働組合)か、investigation1026@gmail.com までメッセージをお送り下さい。




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