スキップしてメイン コンテンツに移動

4月3日、4日 東京電力・宇徳、いわきオールへの連続行動の呼びかけ

 いわき自由労働組合および全国一般労働組合全国協議会の4月3日、4日の連続行動の呼びかけをアップします。
 直前の呼びかけになり申し訳ありませんが、参加できる方はぜひお願いします。
 以下、呼びかけ文です。


 福島第一原発過労死事件 未払い賃金裁判
 勝利判決下る!!
 いわきオール、東京電力、宇徳は遺族に謝罪しろ!!
 
 福島第一原発(イチエフ)過労死事件の賃金未払い裁判において、福島地裁いわき支部は2020326日、いわきオール(株)に対して111ヶ月分の未払い賃金約270万円の支払いを命じる判決を下しました。
 20171026日、福島第一原発構内の車両整備工場で働いていた猪狩忠昭さん(57歳)は、防護服・全面マスク姿のまま倒れ帰らぬ人となりました。死因は「致死性不整脈」でした。
 東京電力は、猪狩さんが亡くなったその日の記者会見で「労災、過労死ではない」と発表。雇用者いわきオールも「労災ではないから」と遺族に言い放ちました。遺族は、いわき自由労働組合に加入し、タイムカードの公開を要求しました。その結果、猪狩さんは亡くなる直前の半年間でひと月100時間を超える時間外労働(残業)を強いられていたことが分かりました。これはいわゆる過労死ライン(ひと月80時間以上)を大きく上回ります。また、残業代もほとんど払われていないことも明らかになりました。
 遺族は、残業代の適正な支払いを求めていわきオールを訴え、同時に労働基準監督署に労災の申請を行いました。201810月、労基署は「長時間労働による過労が原因」とする労災を認定しました。しかし、労災認定を受けてもいわきオール、東京電力、元請企業・宇徳からの謝罪はありませんでした。しかもいわきオールは「残業はなかった」と主張し続け、労基署による是正指導を受けても残業代の適正な支払いを拒否していました。

しかし、労基署だけでなく司法も、いわきオールが猪狩さんに過労死ラインを上回る長時間労働をほぼ無給で強いていた事実を認めたのです。いわきオールは判決を真摯に受け止め、速やかに遺族に謝罪するべきです。


原発労働者の安全、権利、名誉を守れ!!
    いわきオール、東京電力、宇徳は労働組合との話し合いに応じろ!!

イチエフ労働者の多くは、今も早朝からの移動や準備作業に追われています。亡くなった猪狩さんは、毎朝4時半にいわきオールに出社していました。イチエフ入構に必要なIDWID、ガラスバッチを取りに行く必要があったからです。また、5時半までに元請・宇徳事務所への納品も命じられていました。イチエフ構内の車両整備工場での作業は8時半からですが、広大なイチエフ構内での移動やセキュリティチェック、装備品の着用、ミーティングなどを済ますことを考えれば5時前にはいわきオールを出発しなければなりませんでした。昼休憩も移動やスクリーニング、午後からの準備に割かれます。さらに構内での作業が終わり、帰社した16時半以降も作業を強いられていたことが明らかになっています。
 裁判所は「イチエフまでの移動は通勤時間」とする主張を退け、いわきオールからイチエフまでの移動は途中の納品作業がなくとも労働時間、また構内移動や準備の時間の多くを労働時間として認めて残業代の支払いを命じたのです。
 東京電力や元請・宇徳の責任も問われています。宇徳はいわきオールに早朝の納品を命じ、猪狩さんが長時間労働を強いられていることを知っていたのですから。東京電力も自身が行う事業で悪質な賃金未払いが行われ、労働者が過労死したことを自己の責任として受け止め、宇徳と共に遺族に謝罪するべきです。
 賃金未払い裁判と並行して、損害賠償を求める裁判も進んでいます。損賠裁判は、いわきオール・宇徳・東京電力の過労死責任をそれぞれ問う裁判です。二つの裁判を遺族は「故郷をなくした人々や、収束作業に携わる方々に誠意と敬意を持って対応してください。」「今現在も、父と同じような大変なお仕事をされている多くの方々を、過労死や事故死から守ってください。」と、労働者の安全と権利と名誉を守りたいという思いで裁判を闘ってきました。
 遺族と共に、いわきオール・東京電力・宇徳に対して謝罪と責任を明らかにするよう求める声を上げてください。ご支援とご注目を訴えます。

 4月3日(金)
 東京電力・宇徳への申し入れ行動
 11:30~JR新橋駅前SL広場集合
 (けんり春闘に合流しての行動になります)

 4月4日(土)
 いわきオールへの申し入れ行動
 15:00~いわきオール社屋前(14:30~JR常磐線泉駅南口集合、行動終了後いわき駅へ移動し情宣行動)



 

コメント

このブログの人気の投稿

いわきオールからの謝罪を勝ち取る!!

  いわきオールは控訴を断念し、地裁判決を受け入れる旨遺族に表明していました。  同時に判決によって命じられていた2500万円(利息を加算すると2905万円)の支払期日の延長を原告(遺族)に求めていました。  遺族はあらためて、いわきオールに謝罪を要求し、当時の社長夫妻の連名での謝罪を勝ち取ることができました。  「いわきオール前社長夫妻は、遺族に対し、本件判決認定のとおり、いわきオール株式会社が安全配慮義務に違反したこと、前社長夫妻らが亡忠昭殿の業務量またはその内容を調整する措置を講ずるべき注意義務に違反したこと、上記各注意義務違反によって亡忠昭殿が死亡したこと(上記各注意義務違反と亡忠昭殿の死亡との間に因果関係が認められること)を認め、心から謝罪する。」という文書を勝ち取り、2905万円の入金も確認しました(勝ち取った文書では遺族および社長夫妻は実名ですが、ブログ内では「遺族」「前社長夫妻」としました。)。  「社長に謝ってほしい」という遺族の思いはなんとか果たすことができました。  これも、裁判と同時に申し入れ行動やポスティング、情宣活動など法廷の内外での闘いの成果です。  いわきオールとの争いは勝利的に解決しました。しかし、東京電力と宇徳を相手にした救急医療体制の不備と不法行為の認定を求める闘いは、まだまだ続きます。  引き続き皆様の支援を訴えます。    

連続行動② いわきオールへの申し入れ

 東京電力・宇徳への抗議申し入れ行動を行った翌日(4月4日)、いわき自由労組および全国一般労組全国協議会の呼びかけで、いわきオールへの申し入れ行動を行いました。  いわきオールは前日に弁護士を通じて「控訴をしない」旨の連絡がありました。しかし、労組との団交は拒否したままであり、遺族に謝罪の言葉もありません。  いわき自由労組と全国一般労組全国協は、応援に駆けつけてくれた宮城合同労組、ふくしま連帯ユニオンとともにいわきオール社前でのアピール行動と申し入れを行いました。   いわきオールへの申し入れを終えたあとは、いわき駅前に移動し、ビラまきとアピールの行動を一時間行いました。土曜の17時すぎでも人影はまばらでしたが、それでも通る方からは「頑張って」と励ましの声を頂きました。   以下はいわきオールへの申し入れ書です。                                2020年 4 月 4 日 いわきオール株式会社 代表取締役 馬目 信一 様 全国一般労働組合全国協議会 中央執行委員長 平賀雄二郎 いわき自由労働組合 執行委員長   鈴木  裕 団体交渉申し入れ書 本年3月26日、福島地方裁判所いわき支部は、残業代等請求事件において、貴殿に対し故猪狩忠昭氏に関する不払い残業代の支払いを命じました。2018年の行政庁による労災認定に続いて、司法の場においても貴殿が故忠昭氏に無給で過労死ラインを超える長時間残業を強いて死亡させた事実が明らかにされました。今貴殿は裁判所から、長年の不払い残業代を遺族に支払うよう命じられています。 故忠昭氏の妻は 2018 年 1 月に当労働組合に加入して不払いとなっている残業代の支払いを求め続けてきました。これに対して貴殿は、「残業はなかった」と言い張ってきました。この「残業はなかった」という見解が故忠昭氏を冒頭し遺族を苦しめてきました。しかし、裁判所が貴殿の行った違法な残業代不払いを認定し、これを是正させる判決を言い渡した以上、故忠昭さんと遺族に心からお詫びして紛争をすみやかに終結させるのが筋です。開き直って控訴し、いたずらに長引かせることは許されません。 つきましては下記のとおり紛争を早期に解決するため団体交渉を申し入れます。代表者である

東京新聞、「東電『知らぬ存ぜぬ』」

東京新聞が5月23日の意見陳述について記事を書いてくださりました。ご覧ください。