記者会見(2018年11月7日)にむけて前夜にIさん(猪狩忠昭さんのお連れ合いの妹さん)は、娘さんたちと一緒にサーターアンダギーを作っていました。思いを込めたお手紙を添えて報道陣に配るためです。夜を徹しての作業で娘さんがダウン、看病のためIさんは記者会見に来れませんでしたが、一生懸命作られたお手紙付きのサーターアンダキーは集まった報道陣にもれなく配られました。 そのIさんの思いが込められた報道向けのお手紙をアップします。文面を読むと、Iさんたちご遺族の奮闘がよく伝わると思いますし、いまなお廃炉作業に従事している労働者のことを考えて記者会見に望まれたんだと感じます。 以下、Iさんのお手紙の文字起こしです。 報道関係者の皆さまへ この度は亡き義兄の為にお忙しい中お越し頂き誠にありがとうございます。 私は猪狩忠昭の妻の妹ですが、兄は生前、私が営む料理店で仕事を手伝ってくれていた時期あり、私にとって公私共にかけがえのない兄でした。 料理が得意だった兄は健康食に関心を持ち思いやりの気持ちを持って料理を作れる人でした。 兄も大好物だった私の作るサーターアンダキーを是非皆様に食べていただき、嬉しそうにほおばる兄を想像して頂けたらと思います。 サーターアンダキーは、沖縄菓子で女性の子宮をあらわし、子孫繁栄を願う祝い菓子です。 「命どぅ宝(ぬちどぅたから)」…命の尊さを改めて思い、兄の生きざまを知っていただき、福島第一原発の廃炉作業に携わる全ての作業員の皆様の尊厳と安全が守られてこそこれから生きる子供達や子孫が守られることを…私達は認識していかなければならない今後の課題と考えます。 兄の死を無駄にすることなく、どうか真実を伝えて下さい。 遺族を代表して 心よりお願い申し上げます。